Q.小規模個人再生とは?
A.個人再生の手続の1つで,小規模の個人事業者等を想定して設けられた手続。ただし,給与所得者等再生よりも弁済総額が少額で済む場合が多いため,実際には,給与所得者等であっても,小規模個人再生を利用する場合が大半である。
小規模個人再生
個人再生の手続には,小規模個人再生と給与所得者等再生という2つの手続が用意されています。
給与所得者等再生とは,文字どおり,給与所得者など定期的な収入のある方が用いることのできる個人再生手続です。
これに対し,小規模個人再生は,給与所得者などでない方でも利用することが可能な手続です。ただし,当然のことながら,安定収入は必要になります。
小規模個人再生が基本型,給与所得者等再生がその特別型とされます。そのため,給与所得者等の方でも小規模個人再生を利用することが可能です。
というよりも,むしろ,給与所得者の方も含めて,大半の場合は,給与所得者等再生ではなく,小規模個人再生を利用しています。
小規模個人再生を選択する理由
なぜ給与所得者等再生ではなく,小規模個人再生を用いることが多いのかというと,それは弁済金額が少額で済む場合が多いからです。
給与所得者等再生の場合には,可処分所得の2年分を分割で支払っていくことになります。可処分所得とは,要するに,収入から税金や最低限の生活費の支払いなどを控除した金額です。この2年分を3年から5年の期間で返済していくことになりますが,実際には金額が高額となってしまう場合があります。
他方,小規模個人再生の場合には,可処分所得に関係なく,再生債権額を基準に弁済総額が定められます。最大で10分の1まで減額される場合もあります。
しかも,給与所得者等再生は,最低弁済額(小規模個人再生で通常弁済することになる総額)以上でなければならないということになっています。
したがって,可処分所得の2年分を超える価値の財産を所有している場合でない限り(この場合には,小規模個人再生であろうと給与所得者等再生であろうと弁済総額は同じになります。)基本的に,小規模個人再生の方が,弁済総額が少額で済むのです。
そのため,給与所得者の方であっても,小規模個人再生を選択することが多くなっているのです。
小規模個人再生を選択しない場合
もちろん,小規模個人再生にもデメリットはあります。最大のデメリットは,小規模個人再生の場合,認可されるかどうかが,再生債権者の意向に左右されるという点です。
給与所得者等再生の場合には,可処分所得の2年分を支払うということもあって,再生計画の認可・不認可の決定において再生債権者の同意は不要とされています。
ところが,小規模個人再生の場合には,再生計画の認可・不認可の決定において,再生債権者の消極的同意が必要となります。消極的同意とは,異議を出さないということです。
すなわち,再生債権者の頭数の半数以上または再生債権額の過半数を有する債権者が再生計画に異議を出すと,不認可となってしまうのです。
異議を出す債権者は限られていますが,あらかじめ消極的同意を得ることが難しいと想定される場合には,やはり給与所得者等再生を選択せざるを得なくなってくるでしょう。
債務整理・過払い金ネット相談室「小規模個人再生とは?」もご覧ください。




